2003年4月、私は子どもたちの居場所を支援する目的でフリースクールを高知市に設立しました。当時、高知県にはフリースクールといった民間の施設はなく(今もうちの施設以外はないですが・・・)、県内ではフリースクールの認知もほとんどない時代でした。
ただ、当時を振り返ってみると、実に多彩な子どもたちがいたように思えます。いわゆる世間で不良と呼ばれている元気いっぱいな少年少女も多かったですし、逆に真面目過ぎるくらい真面目な大人しい子どもたちもいました。時がたち、今はというと、年々多くなっていくのは発達障害や軽度知的といった何かしらの生きづらさを抱えている子どもたち。時代が移り変わって子どもたちが変わっていったように見えますが、本質的な部分は変わっていない気がします。今も昔も子どもたちは皆、愛されたい、認められたい、必要とされたいと思っているからです。
昔に比べ今はとても便利な時代になりました。しかし、時代が変わろうとも子どもたちの成長に必要なエッセンスは変わっていない気がします。寄り添い、理解し、認めてあげること。この3つのエッセンスで十分に成長していくものだと信じています。
理事 山波嘉律雄