学生よさこいチームが示す、高知の未来

全にある大学の5校に1校はよさこい学生サークル、よさこい部があるなか、高知大学には全国で一番多い、6つのよさこい祭りに参加するチームがある。

高知学生チーム旅鯨人(たびげいにん)、炎(ほむら)、粋恋(すいれん)、叢雲(むらくも)、学生合同なぶら、南溟寮の6チームだ。

今年で71回のよさこい祭りは、「鳴子を鳴らして前進すること」「曲のどこかに「よさこい鳴子踊り」のフレーズがはいっていること」の二つのルールのもと、自由で多様性を尊重することで全国・世界に広がる発展をしてきた。

たくさんのチームが並立して練習に励む学生よさこいサークルの姿は、そうした、よさこい祭りのあり方を体現しているようだ。

また、高知大学生の県内就職率が25%から30%の間を動いているのに比べ、コロナ前の数字だけれど、よさこい学生チームに所属して高知に残る人の割合は4割ほどと高く、その点にも注目している。

若い人たちが高知の魅力によさこいを通じて気づいたのか、それとも、サークルで苦楽を共にした仲間と高知で働き暮らすことを選んだ結果なのかは分からないが、若者の人口流出が課題の高知で、「地域愛の醸成をどう促すのか」、「高知に残るきっかけをどう作るのか」を探るヒントになるのではと考えている。

理事 川竹 大輔