新聞は、人から人に届けるメディア。情報を活字にして紙に印刷し、販売所のスタッフが各戸に配達しています。スマホ全盛の世の中でアナログな存在となりつつありますが、だからこそできる活動を展開しています。
例えば、新聞販売所は地域の見守り活動をしています。一人暮らしの高齢読者宅では前日の新聞が残っていないか確認したり、「お元気ですか」と声を掛けたり。異変があれば民生委員や警察などに通報します。人が届けるメディアだからこその活動です。
また高知市のある販売所では、ミニコミ紙を発行して地域の皆さまに届けています。担当する地区に限られますが、多くのご家庭に一斉に情報を届けられるのは新聞販売所の強み。当NPOの受託事業・多機能型保育「らいーな」ともコラボレーションしており、ミニコミをきっかけにイベントへの参加者が増えているようです。
新聞紙でバッグを作るワークショップを開いている販売所も県内各地に増えています。読み終えた新聞の利活用が目的ですが、レジ袋などプラスチックゴミが問題視されるなか、エコバックとして注目されています。SDGsの小さな実践例といえるかも。ワークショップ自体が地域の交流の場にもなっています。
新聞販売所はニュースを届けるとともに、地域のサポートセンターとしてさまざまなサービスを届けていこうとしています。NPOなど市民団体との協働、連携も増えていきそうです。
高橋 章郎