ニュースレターの役割

2014年から、香南市赤岡町で町家再生を通した伝統文化の継承に取り組んでいます。
今となっては赤岡町民の一人としてこの活動をしていますが、始めた当初は、兵庫から引っ越してきて一年未満で南国市に住み、いわゆる「よそもの」による活動でした。
歴史ある地域でよそものが活動を始めると、活動が見えづらく、地域との間に溝が生まれてしまう可能性を鑑み、地域向けに活動内容を発信するニュースレター「あかおかわらばん!」を発行することにしました。

月に1回発行し、先月やったこと・今月やることを全て書く、文字通りの瓦版。
香南市の広報に挟み込んでもらい、赤岡町内約1千世帯に配布しています。気づけば発行は100号を超え、10年目に突入しています。
毎月よくやるね、と声をかけていただくこともありますが、全員がボランティアでこの活動に取り組む私たちにとって、月に1度のかわらばんは活動を推進するエンジンのようなものでもあります。
来月なにやる?いつまでに入稿?そういった会話が必ず月に一度あることで、活動の継続につながっています。(抜本的な活動改革の時間が取れないのは欠点かもしれませんが!?)

赤岡町は香南市の中でも人口減少・高齢化が進む地域であり、毎月行うワークショップの参加者はどちらかというと地区外からの参加者が多いのが現状です。
ですが、かわらばんを配布することで、「今週末はあれをやるがやね」と声をかけてくれる方や、手帳に書いておいて都合が合えばチラリと顔を見せてくれる方、久しぶりに会っても「ああ、そういえばそんなことかいとったな」と思い出してくれたりと、地域の方と私たちの活動にささやかな関係性をつくることにつながっています。
HPやSNSにも掲載することで毎回、初参加くださる方も少なからずおり、知ってもらう、つながりを広げることにもつながっています。

そして10年間という期間で何をやってきたのかを記録する媒体としての役割も担っています。

SNSやブログも良いですが、紙媒体で形にすることで自分たちの小さな一歩を実感することもできているのだと思います。小さな一歩をこれからどこへ進めていくのか、10年経ってもまだ手探りですが、関わってくれるメンバーと一緒に考えていきたいなと思っています。

担当理事:北山 めぐみ

「あかおかわらばん!1号」
「あかおかわらばん!118号」