1998 年 9 月、高知市東部を中心とする集中豪雨による大災害の復旧にあたり、機敏で柔軟な活躍をしたのは、ボランティアを中心とした市民活動団体でした。
お金ではない心の豊かさに価値基準をおいた市民が、悲惨な現地の窮状を見かねて、自らの意志で続々と救援活動に参加したのでした。
私たちの市民生活のさまざまな場面-人権・福祉・教育・環境・まちづくり・国際交流等-において、いろいろなかたちでのボランティア活動や市民活動が展開されています。
次々と生まれてくる、それぞれの NPO は、その多くが資金や人材面で苦しみながらも、自発的な善意あふれる会員の努力により、どうにか運営を維持しているのが実状です。他方、何か社会に役立つ活動をしたいと思いつつ、そのきっかけをつかめずに、あるいは、思い切りがつかずにいる多くの市民活動予備軍の人たちがいます。
私たちは、さまざまな分野での NPO が、互いに組織運営の手法を学び合い、協力・補完しあって、それぞれの運動がさらに発展するような市民活動の核となるべき組織の必要性を感じます。
また、市民活動に関するあらゆる情報を収集整理することにより、意欲ある市民の自発的な活動への参加を助長し、そして行政や企業の手の及びにくい場面で、それら市民を結びつけ、柔軟に対応できるネットワークの必要性を感じます。
そこで、私たちは、行政との対等なパートナーシップを確認しながら、市民活動サポートセンターの運営に携わるとともに、市民活動の促進を支援する事業を行い、魅力ある地域の創造に寄与することを目的として、「特定非営利活動法人 NPO 高知市民会議 」を設立いたします。
私たちは、この法人を市民自らが運営することにより、行政や企業とは異なる新しい勢力としての NPO が、社会的に正しく認知され、「市民の自治と自律のさだめ」である高知市民憲章の精神が強力に推進されることを望みます。
また、一人ひとりの市民の自発的な活動を支援することにより、市民の自立を促し、未来への責務を自覚した逞しい市民が誕生することを願います。
認定特定非営利活動法人NPO高知市民会議