こうなんユニバーサルプロジェクト
プロジェクト実施団体:特定非営利活動法人YASU海の駅クラブ
ヤ・シィパークを中心とした「ユニバーサルビーチ」の環境整備 を通じて障がい者スポーツへの参加拡大を実現します。
◯ユニバーサルビーチとは
1980年代から日本でも広まり初めた「ユニバーサルデザイン(※1)」という概念ですが、現在では多くの施設でバリアフリー化(※2)が進み、障がい者を特別視するのではなく、一般社会の中で普通の生活が送れるように整備が進められています。
また、近年では「ユニバーサルビーチ」という言葉も広がり始めています。神戸の須磨海岸では 2016 年から NPO 法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクトが障がい者やお年寄り、小さなお子さんまで、誰もが楽しめるユニバーサルデザインなビーチを普及していく活動をされており、その活動は全国に広がっています。
※1 施設や製品等については新しいバリアが生じないよう誰にとっても利用しやすくデザインするという考え方(内閣府 「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱」)
※2 物理的な障壁のみならず、社会的、制度的、心理的なすべての障壁に対処するという考え方(内閣府 「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱」
◯地域課題・活動背景
私たちは、2009 年から障がいのある子ども用に開発した二人乗り用のヨットで順位を競うヨットレースを開催しております。そして、2021 年には私たちの活動拠点である高知県香南市のヤ・シィパークで、四国初のユニバーサルビーチがオープンされました。
またヤ・シィパークでは、シャワールームや車椅子専用トイレなどが設置されており、海辺までのフラットな歩道といった園内の設備が整っています。
しかし、まだ受け入れ体制が十分だとは言えません。特に人材の確保が課題となっております。事業等を運営するスタッフの数・経験が不足しているのと併せて、ボランティアスタッフも十分とは言えません。プロジェクトを運営していく上で、ボランティアスタッフの助けは必須ですが、完全無償では継続した参加が困難となり育成を進めることが難しい状況となっております。
また周辺地域の福祉団体や、行政とも連携が不十分であることも課題となっております。情報発信やサポート体制など互いを補い合うことで、ユニバーサルビーチを求める障がい者の受け入れがよりスムーズに且つ満足度が高くなると考えられますが、まだまだ連携が足りない状況となっております。
◯プロジェクト趣旨・内容
子どもから高齢者、障がい者まで誰もがスポーツや自然体験を楽しむことができる社会を目指し、ユニバーサルビーチの整備を進めていきます。ボランティアスタッフが参加しやすい環境を作り、関わってくれる人を増やすことで、
・より規模が大きい障がい者スポーツ大会の開催(フリスビー、ボッチャ、ビーチバレーなど)
・より重度の障害を持つ方のスポーツ参加のサポート
をすることができるようになります。その背景には健常者のスポーツ大会の運営と比べ、障がい者のスポーツ大会の運営のほうが、人手が多く必要になることがあります。また、中心となる運営スタッフが研修や視察を行うことで、より高い質のサポートを行うことができるようになります。と同時に質の高いスタッフを育成することで、他地域の大会やイベントを手伝うことができるようになります。
他の地域の大会やイベントにスタッフを派遣することができるようになれば横の繋がりも生まれ、別の機会では助けてもらうこともでき、より大会を開催しやすくなります。
◯事業計画/スケジュール
年間を通して、イベントの実施を計画しています。そこで、ボランティアスタッフが参加しやすい環境を整えていきます。(交通費や食費などの支給)
「マリンフェスティバル YASU 」
実施時期 :2023 年 7 月
実施場所 :ヤ・シィパーク海水浴場
実施内容 :「マリンフェスティバル YASU 2023」にてユニバーサルビーチの営や障がい者スポーツの認知を広げるイベントの実施
「ユニバーサルビーチ」の設営と海水浴体験
実施時期 :7 月、8 月の日曜日(4回)
実施内容 :車いすや障がいがある方などが、通行が困難な砂浜でも波打ち際までたどりつくことができる専用のマットを設置する。また海水浴の補助をする。
実施場所 :ヤ・シィパーク海水浴場
実施目的 :障害が理由で、海に入ったことがない人に海水浴を体験してもらうことにより、今後マリンスポーツをやってみたいと思える機会を創出する。
◯目指す未来
将来的にはヤ・シィパークにユニバーサルビーチが常設され、「いつでも誰でも」マリンスポーツや海水浴を楽しむことができる環境を作りたいと考えています。そのためには一事業者だけでは難しく、地域の連携が必要となります。YASU海の駅クラブでは、人材育成をより強化していくと同時に、行政と連携してユニバーサルビーチに使用する設備の充実も図っていきます。