理事長である北村さんにお話を伺いました。
コロナの影響を受けた事業
- 地域の団体と一緒に開催している40件以上の演奏会がすべて中止になった。
- 運営しているカフェがOPENからわずか3か月で休業しなくてはいけなくなった。
- フリーペーパー「おとの泉」が休刊になった。
インタビュアー 岡本春佳
所属:高知大学一回生
本日はよろしくお願いします!
それでは初めに現在行っている事業について教えてください。
こうち音の文化振興会では、演奏依頼者と演奏者をつないだり、演奏会を企画、協力して、プレイヤー会員に演奏の機会を提供する発表支援事業と、演奏者の技術向上のために必要な講習会を随時開催する演奏者育成事業と、様々なツールを通してのコンサート情報の告知や運営しているカフェからの音楽情報の発信などの芸術環境向上事業を行っています。
どんな演奏会を行っていますか?
土佐市のベーカリーカフェ・イワゴーなどでの協力コンサートがコロナ禍で開催できなくなった今は、当会事務所カフェ「カプリ」にて、自主企画コンサート(子供たちに音楽を届ける「おんがくのもり」、飲み物付きでリラックスして音楽を楽しんでもらう「ドリンク&ミュージック」、演奏者の横顔を知る「堀内佳さんの気まぐれトークカフェ」を毎月開催。また、文化庁の助成を受けて今秋は大きな音楽祭「ミュージックバードフェスティバル」を開催しました。
なぜ子どもたちを対象にした演奏会を行っているんですか?
普段演奏会に行かない大人に演奏会場に来ていただくのはとても難しい。だから、幼少時に生の演奏を楽しむ体験を持つことで、音楽に興味関心を持ってもらい、生涯を通して気軽に演奏会に参加してもらえたらと思います。
ミュージックバードフェスティバルはとても大きい規模ですね。
そうなんですよ。いつもは無償や少ないお金で出演者やスタッフにお願いしていて申し訳なく思っているんですが、今回は、文化庁から助成金を頂き、音響や演出の方にもしっかりとお支払することで、より凝ったステージをつくることができました。
地域との演奏会はどんなところで行っているんですか?
市内では、オーテピア高知図書館、高知みらい科学館プラネタリウム、県立文学館前の藤並の森、こどもの図書館などのほか、タウンモビリティステーションふくねこ、カフェ&バー・モルトリエト、市外では、土佐市の「ベーカリーカフェイワゴー」というパン屋さん、葉山の蔵、梼原雲の上の図書館、須崎のもりはた小児科、香北自動車などです。
照明音響の整った大きなコンサートも素敵ですが、地域の、生活の中で身近に音楽が鳴っている、小さなコンサートを大切にしていきたいですね。
将来的には、全市町村で毎月1回程度は演奏会が開かれてる、となれば素敵ですね!
なるほど。大きな目標ですね!その他はどんな活動をされていますか?
2020年1月よりカフェ「cafe salon Capri」の運営を始めました。飲食ができて、時々演奏会もしている事務所カフェ。事務作業のグレードアップを図るとともに、音楽などを通して交流し、地元の音楽発信もしています。
それでは最後にこれからやっていきたいことについて教えてください。
たくさんありますが、その中の一つとして、カフェからの「心身健康発信」に力を入れていきたいと思っています。人は1人で居てはいけません。かといって、全く知らない他人と親しくなるのは易しいことではない。そこに音楽があれば… 美味しい食べ物があれば… 老若男女が気軽に集って笑顔になれる場所を目指します。
なるほど。音楽がコミュニケーションの手段になるんですね。
それから、文化が元気に育つ良い土壌を創っていきたいと考えているのですが、10年や20年じゃダメなんですよね。
100年を見越して活動していきたいと思っているので、これからも仲間を増やしつつ持続可能な活動にしていきたいです。
当会には地元演奏者が45組登録してくださっています。ジャンルもクラシック、ジャズ、民族音楽、ポップスなど、色彩豊かです。県内各地の幼稚園や病院、老人施設など、さまざまなところに、生の音楽を届けたいですね。
〜身近に生の音楽を!〜
音楽で楽しく豊かなまちづくりに貢献します。
音楽産業は、コロナによって特に影響を受けた分野だと思いますが、その中でも次にやりたいことや、コロナだからこそできたことなど、前向きに音楽活動と向き合っている姿が印象的でした。
こうち音の文化振興会の活動に共感してくださる方はぜひご支援をお願い致します。